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ボリビア、コロニア・オキナワにて [旅のこと]


過日とある印刷物に載せたものを、転載したいと思う。ボリビアの日本人町としては、コロニア・サンファンというところもあって、そこでも移民1世の方にはお世話になった。衛星放送があって、リアルタイムでNHKを見ることができた。衛星受信できないところの奥さんが、夕方「朝の連続テレビ小説」を見に来ていた。

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もう20年も前のことになってしまうが、ボリビアのコロニア・オキナワというところを訪れたことがあった。その名の通り沖縄からの移民が築き上げた町。
移民一世の方々は大方80歳前後となり、やるべきことは既にやり遂げ、そして、当時はゲートボールに打ち込んでいた。
午後の3時きっかりに集まり練習開始。時間を計り俊敏にボールを打ち、てきぱきと次の人に代わる。背筋のピンと張ったウチナンチュたち、全南米大会でも指折りの強さだというから驚きだ。
そこで知り合った大城さんにお誘いを受けてご自宅にうかがうと、早速度数の高いお酒が出され、大城さんの苦労話や笑い話を肴に過ごした。
夜も更け酔いも回ると、大城さんは三線を取りだしてひとり弾き始めた。三線の音は異国の夜に吸い込まれてゆく。目を閉じながらも指はなめらかに動き、哀切な弦の響きが流れ続けた。
地球の裏側の故郷をどんなふうに思いながら三線を弾いていたのだろうか。







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